関東10大学歯周病学講座・第95回日本臨床歯周病学会関東支部行動研修会
関東圏の大学・歯周病学講座と日本臨床歯周病学会の合同研修会が開催されました。慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室が主管であったため特別講演として『再現性の高い歯周再生療法のため診断と外科基本手技』というテーマでお話させていただきました。
再生療法において最も重要なファクターは外科手術の前にあります。それは、患者さん自身が歯周病という病気を理解すること、そして口腔内と全身の健康状態がコントロールされていることです。(セルフケアの確立と全身状態のコントロール)具体的には、糖尿病や自己免疫疾患、様々な薬の内服、肥満症、喫煙などの創傷治癒を妨げる要素がない、あるいはコントロールされていることが必須です。もし、これらの要素があるのであれば改善できるか否かで、手術の結果が70~80%の割合で決まるように思います。もちろん我々術者の診断と外科テクニック、外科アシスタント、歯科衛生士の力が必要であることは言うまでもありません。
再生療法における外科テクニックについては、手術用顕微鏡を用いて日常行なっている歯周再生療法を供覧しました。特に、動画については実際の手術用顕微鏡での動画をそのまま用いていますので、手術の各ステップが多くの先生にお伝えできたと思います。
当診療所に歯周再生療法を希望されていらっしゃる多くの患者さんは、歯周再生療法に至るまでの時間(6-10ヶ月)がかかるように思いますが、歯周再生療法を成功に導くためには重要な時間であるということです。参加した我々歯科衛生士と患者さんの努力が、手術の結果を左右すると言っても過言ではありません。
今後も今まで以上に歯科医師・歯科衛生士のチームアプローチで歯周再生療法を提供して参ります。